映画「ハンナ・アーレント」の動画を視聴しました。

2012年公開(日本公開は2013年)のドイツ/ルクセンブルグ/フランス映画で、上映時間は約114分。

総合評価:★★★☆☆~★★★★☆(3.9)

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監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演:バルバラ・スコヴァ, アクセル・ミルベルク, ジャネット・マクティアら

思想家・哲学者のハンナ・アーレントさんを描いた伝記映画。

彼女は第2時世界大戦中、ユダヤ人収容所から脱出してアメリカに亡命した経験を持ちます。

イスラエルで行われたアドルフ・アイヒマンに対する裁判を傍聴。
(アイヒマンは、何百万人ものユダヤ人の移送に関わった、ナチスドイツの親衛隊員でした)

極悪非道な人物だと思っていたのですが、傍聴したところ「そうではないのではないか」という印象を抱き、その考えをレポートで雑誌に発表するが・・・という内容になっています。

見ごたえがあるというのか、いろいろ考えさせられる作品でした。


例えば、仕事で自分の意に沿わないことをやらなければいけないとき。

「上司からの指示だから」「仕事だから仕方がない、やるか」といって遂行するのではないでしょうか。

それと、アイヒマンが置かれていた状況と、どこが異なるのか。

そこに個人の意志や考え、倫理観は、どう入り込む余地がある(あった)のか。


この作品を見ることは、「戦争」「組織」「ルール・法律・命令・規律」といったものと<個人>の関係を改めて考えるキッカケにもなるのではないかと思います。

ドイツの人たちはルールを決めるのが好きで、また「ルールだから」と言われると盲目的に従う傾向がある、なんてことを耳にします。
(どの程度本当なのかよくわからないけれど)

でも、それは日本人にも同じような面があるのではないでしょうか。

「決まったことだから」「ルールだから」を金科玉条のごとく振りかざしてくる行為に対し、異を唱えることは是なのか非なのか。

異を唱えることがまったくの非だと思うならば、それは第二次大戦中のアイヒマンとどう違うのか・・・


こういうことを考えると、ヤフコメ(Yahoo!ニュース記事へのコメント)書き込みとかを見る目も少し変わってくるのではないでしょうか。

「それはルールだろ」とか「ルールでそうなっているんだよ」的なコメントとか、結構多いですよ・・・



ハンナ・アーレント [ バーバラ・スコヴァ ]